臨時休館および展覧会中止のお知らせ
図録販売、前売券払戻しのご案内

6.10更新

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」(4月11日(土)~5月10日(日))の開催を中止いたします。
【本展覧会図録およびオリジナルトートバッグの販売】
■美術館チケット窓口:2020年5月25日(月)より販売を再開いたします。
■販売場所:美術館「えき」KYOTO チケット窓口

「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」の前売券をお持ちのお客さまには、払戻しの対応をさせていただきます。
払戻しについては、美術館チケット窓口、ぴあ、ローソンチケット取扱い店舗で行います。前売券をお持ちのうえ、払戻し期間内にお手続きください。

【払戻し期間】

・美術館チケット窓口:2020年5月25日(月)から ※7月1日(水)~3日(金)を除く(展示入替期間のため)
※京都駅ビル2階・駅ビルインフォメーションでのご購入分は美術館チケット窓口で払戻しいたします。
・ローソンチケット:2020年4月11日(土)~5月31日(日) 終了
(公演中止・払戻しのご案内: https://l-tike.com/search/refund/ )
・ぴあ:2020年4月11日(土)~6月30日(火) 延長
(払戻しについて: http://t.pia.jp/guide/refund.jsp )

●新型コロナウイルス感染症に関する安全・安心への取り組みとお客さまへのお願いについて
お客さまには大変ご迷惑をおかけいたしますがご理解を賜りますようお願い申しあげます。

「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」を楽しみにしていただいておりました皆さまへ。
4月11日から毎週土曜日に、5回シリーズでソールの言葉と作品をお届けします。ぜひ、ご覧ください。

私に写真が与えてくれたことのひとつ、それは、見ることの喜びだ。
by Saul Leiter

【第5回目・最終回 <セルフ・ポートレート>】 5月9日(土)
芸術は果てしない再評価の連続だ。誰かがもてはやされ、やがて忘れられる。
そして、再びよみがえり、また忘れ去られる。それが、延々とつづくのだ。 by Saul Leiter

離れた場所から覗き見るような被写体との独特の距離感、ガラスや鏡の作用でいくつかの時間が重層的になったように見える感覚などは、ソール・ライターの写真作品の特徴だが、自分を被写体にしたセルフ・ポートレートにも、これらのライター的な表現手法が多用されている。それは、鏡に映る自分の姿を「真実の姿」と単純に信じることができない、といったライターの慎重さと聡明さを語るものでもある。

《セルフ・ポートレート》 1950年頃

無題 年代不詳

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

私の写真が、人類の状況を改善することに貢献したことはないが、
誰かに喜びを与えているとは信じていたい。 by Saul Leiter

【第4回目 <デボラ><ソームズ>】 5月2日(土)
本があるのが楽しかった。絵を見るのが楽しかった。
誰かが一緒にいるのも楽しかった、互いに大切に思える誰かが。
そういうことのほうが私には成功より大事だった。 by Saul Leiter

ソール・ライターのアトリエ ©Yumiko Izu

<デボラ>
デボラ・ライター(愛称デビー)は、ソール・ライター誕生から2年後の1925年に生まれた。
兄の写真の中で様々な表情を見せたデボラは、20代で精神障害を患い、2007年頃にその生涯を閉じるまで施設で人生を送った。財団の発掘作業により、これまでにデボラを被写体にした写真約100点が発見されている。
ライターの心からデボラが決して離れなかったことを、この作品群は語っている。

《デボラ》 1940年代

《デボラと一緒のセルフ・ポートレート》1940年代

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

<ソームズ>
ソームズ・パントリーとソール・ライターが出会ったのは1950年代後半のことだった。
若いファッションモデルと写真家として知り合った二人。読書や絵画、音楽への共通の関心によって急速に親密になっていく。『Early Color』によるライターの成功を見ることなく、ソームズが死去する2002年まで40年以上にわたって、その関係は続いた。

《ソームズ》 年代不詳

《ソームズ》 年代不詳

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

【第3回目 <カラー>】 4月25日(土)

私は単純なものの美を信じている。もっとつまらないと思われているものに、
興味深いものが潜んでいると信じているのだ。 by Saul Leiter


私たちは色彩の世界で生きている。私たちは色彩に囲まれているのだ。 by Saul Leiter

ソール・ライターが撮影した一連のカラー写真は、当時のプリント技術や経費など様々な理由によって、プリントされることのないまま、長きにわたって未現像、あるいはスライドの状態で眠り続けていた。
1994年頃、英国の写真感材メーカーがカラー・プリント制作のための助成を申し出たことで状況は一変する。ニューヨークの老舗写真ギャラリーで、1940年代後半から50年代に撮影されたカラー・プリントが初披露された瞬間は、まさに“歴史的”なものだった。「カラーのパイオニア」ソール・ライターの伝説のはじまりである。

《雪》1970年

《パーキング》1950年代

《緑のドレス》1957年頃

《MR.》1958年頃

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

【第2回目 <ファッション>】 4月18日(土)
私の好きな写真は、
何も写っていないように見えて片隅で謎が起きている写真だ。 by Saul Leiter

スタジオより屋外での撮影を好んだライターの「非セッティング」写真。独特の抒情性を生み出す光のとらえ方、モデルが気を抜いた瞬間をとらえる覗き見的手法、ガラスや鏡を利用したキュビズム的構図など、ファッション写真が、ソール・ライターにとっての独自の様式を探求する実験場でもあった。

《Harper’s Bazaar》1960年代

《Harper’s Bazaar》1960年頃

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

【第1回目 <モノクローム>】 4月11日(土)
私はシンプルに世界を見ている。それは、尽きせぬ喜びの源だ。 by Saul Leiter
ソール・ライターは、自宅のあるニューヨークのイースト・ヴィレッジ周辺での撮影を好んだ。
低層階の建物が並び、摩天楼にさえぎられることのない広い空、微妙な光の表情、天候によって変わる空気が織りなす日常の瞬間は、ライターにとって格好の被写体であった。
ライターのモノクロ作品は、伝統的な手法を用いながら、自身の思考と感情を映し込むことによって、それまでのストリート写真にはなかった時に詩的で幻想的ですらある都市のイメージを創出している。

《高架鉄道から》 1955年頃

《五番街》 1970年頃

《花》1952年頃

《水兵たち》1952年頃

作品すべて、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

展覧会概要

アメリカ・ペンシルバニア州に生まれたソール・ライター(1923-2013)は、1950年代からニューヨークで第一線のファッション・フォトグラファーとして活躍していましたが、1981年、5番街にあったスタジオを閉鎖し、表舞台から姿を消しました。しかし、2006年、ドイツのシュタイデル社から出版された初の写真集『Early Color』が大きな反響を呼び、各国で次々に展覧会が開催されるようになり、2013年にはドキュメンタリー映画が公開(日本公開は2015年)されるなど、すでに80歳を超えていたソール・ライターは再び脚光を浴びることになったのです。2017年、日本で初めて開催された個展は、大きな話題となりました。天性の色彩感覚によって「カラー写真のパイオニア」と呼ばれた個性と才能は、彼が亡くなった今も生き続けています。本展では、2014年に創設されたソール・ライター財団が管理する膨大な作品資料のアーカイブから、選び抜かれた作品を展覧します。

《帽子》1960年頃

《『ハーパーズ・バザー』》
1969年2月号

《赤い傘》 1958年頃

全て、ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Foundation

イベント情報

【ギャラリー・トーク】
会場:美術館「えき」KYOTO
開催日時:4月12日(日) ①午前11時から ②午後2時から
ゲスト:佐藤正子氏 (本展企画・コーディネーター)

 

※各回約30分
※マイクを使用し、会場内を移動しながらお話しします。
※事前申し込み不要。ご参加は無料ですが、美術館入館券は必要です。
※混雑した場合は、入館制限をさせていただく場合がございます。

フライヤー画像(クリックすると拡大します)

会期 2020年4月11日(土)~5月10日(日) ※会期中無休
開館時間 午前10時~午後8時
※但し、百貨店の営業時間に準じ、変更になる場合がございます。
入館締切 閉館30分前
入館料(税込)
一般 1,000円(800円)
高・大学生 800円(600円)
小・中学生 600円(400円)

※( )内は前売、および「障害者手帳」をご提示のご本人さまとご同伴者さま1名さまの料金。

前売販売期間

2020年3月7日(土)~4月10日(金)
お求めは、当館チケット窓口(休館日を除く)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ(Pコード992-653)、ローソンチケット(Lコード53223)など。

主催

美術館「えき」KYOTO、読売新聞社

協力

ソール・ライター財団、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

企画協力

コンタクト、Bunkamura

図録販売のご案内

本展覧会図録「永遠のソール・ライター」、展覧会オリジナルトートバッグを販売いたします。

■販売期間:2020年5月25日(月)から ※7月1日(水)~3日(金)を除く(展示入替期間のため)
■販売場所:美術館「えき」KYOTO チケット窓口

展覧会図録「永遠のソール・ライター」(特典ポストカード付) 2,750円(税込)
(サイズ/ページ数 : A5判/312ページ)

スナップ写真、セルフポートレート、最愛の妹や女性のポートレートを収録。
特典ポストカード(非売品)1枚をプレゼント!

展覧会オリジナルトートバッグ(2種) 1,320円(税込)
種 類:ソール(グレー)、猫(生成り)
サイズ:縦32.5cm(持ち手含む 45cm) × 横26.5cm (マチなし)

イラストレーター Ritsuko Hirai氏によるソール・ライターと猫がそれぞれプリントされたトートバッグです。
図録がすっぽり入るちょうどよいサイズです。

展覧会図録 + トートバッグ セット 3,740円(税込/セット価格)
トートバッグは、ソールと猫の2種類からお選びいただけます。