政府及び京都府の緊急事態宣言の発出を受けて、本展は4月24日(土)に閉幕となりました。
写真家、関係者及びスタッフは、2年という時間をかけてこの展覧会を準備してきました。最終日まで開催することができませんでしたが、こちらの会場写真で少しでもお楽しみいただけますと幸いです。
尚、展示されました作品群は、写真集「時間~TIME BOWIE×KYOTO×SUKITA ―鋤田正義が撮るデヴィッド・ボウイと京都―」にてご覧いただけます。
(発行:ヨシモトブックス ※書店やウェブストアなどで販売中)

©Sukita

1980年3月29日、ボウイと鋤田氏の1日がはじまる…
京都の街で素顔を見せる33歳のボウイ

古川町商店街近く

三条通りの電話ボックス

古川町商店街を満喫

鰻を買うボウイ

今回の撮影で判明した路地「小袖小路」

今やボウイファンの聖地となっている「彩雲堂」

竹林の小径、美しい苔の祇王寺
ボウイのアルバム『ヒ―ローズ』の中には「モス・ガーデン」という曲がある

『ヒ―ローズ』のコンタクトシート

世界中のファンの間で人気の電車内の写真

現・ウェスティン都ホテル京都「可楽庵」
浴衣姿でくつろぐボウイ

まるで京都で暮らしているかのように過ごすボウイ

ロンドンのボウイの生家と、2009年ニューヨークでの写真
これがボウイと鋤田の最後の撮影となった

1972年に出会った二人…ボウイがこの世を去るまで、写真を通しての交歓が続いた

<展覧会によせて>

母にカメラを買ってもらったのが高校生の時。
それ以来、写真という形で「永遠の時」を刻んできました。
今回、1980年にデヴィッド・ボウイを撮影した京都を再び撮影しました。
40年という「時間」を経て変わったもの、変わらないもの、すべて写真に刻んでいます。
その「時間」というものを楽しんでいただけたら幸いです。——— 鋤田正義

BOWIE×KYOTO×SUKITAというプロジェクトについて話した時、
鋤田さんと僕の口からほとんど同時に“時間”という言葉が発せられた。
1973年4月に発表されたアルバム「アラジン・セイン」のB面のオープニングを飾る名曲。
「時間(Time)は時を超えた名曲として愛されているが、40年という時を超えてボウイと交歓しようと考えた鋤田さんと、それをひとつの形として発表し、残しておこうと考えた僕の思いはそこで完全に交錯した。
第1回目の撮影は2019年12月11日。
京都のボウイを撮影した日から丸39年の時間が流れていたが、その後2020年9月と12月、
計3回の撮影を通して、僕は時空の迷宮の中を旅しているような気分になった。
そして鋤田さんの撮った膨大な量の写真を目にして思った。
写真は“記録”であると同時に“記憶”であり、「時間」の中にある言葉を引用すれば、“無数の夢”をそこに閉じ込めることが出来るのである。
“時間”を超えた旅の扉が開く… ——— 本展プロデューサー 立川直樹