展覧会概要
パリに生き、その街並みを独自の視点で表現した画家・荻須高徳(1901-1986)。1927年に東京美術学校を卒業後フランスに渡り、第二次世界大戦中を除き50年以上にわたりパリの画家として人生を送りました。1956年にフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を授与され、1978年にはパリ市主催により「荻須高徳パリ在住50年記念回顧展」がシャトー・ド・バガテルで開催されました。国内では1983年、生まれ故郷に稲沢市荻須記念美術館が開館。1986年には文化勲章を受章しています。
生誕120年を記念する本展では、荻須が美を感じ追究し続けたパリの街並みを中心に、旅先で描いたヨーロッパの風景を含む、国内所蔵の油彩約70点から画風の変遷をたどります。また、1979年に中日新聞・東京新聞に連載されたインタビューをまとめた荻須の画文集『私のパリ、パリの私 荻須高徳の回想』に掲載された作品の一部も展示。洒脱なタッチで描かれたスケッチがパリの街角の趣を伝えます。
人々の生活や歴史が刻まれたパリの街角を描き続け「日本生まれのパリ人」と評された荻須の情感あふれる作品をお楽しみください。
《金のかたつむり》1978年
稲沢市荻須記念美術館蔵
©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 E4062
《ポスターの壁》1930年
©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 E4062
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