展覧会概要
画家・安野光雅氏は、1926年島根県津和野町に生まれました。復員後、20代前半で小学校の代用教員になりましたが、戦後、教科書が十分になかったため、教える内容や方法を自身で考えながら授業をしていたそうです。上京後は小学校で図画工作を教えるかたわら、本の装丁や挿絵なども手がけ活躍の場を広げていきました。『もりのえほん』や『天動説の絵本』をはじめ、安野先生の作品に見られる独特な世界観は、幼少時代に里山で触れ親しんだ自然や、教員時代に試行錯誤した経験によって生み出されました。2020年12月24日、94歳でこの世を去るまで、作品を通して自分で考えることの大切さを教えてくれた安野先生。本展は、文字や数字、風景まで安野流の楽しみ方が詰まった作品を授業に見立てて紹介します。合言葉は「インタレスト!」。安野先生のふしぎな学校に入学した気分で、さまざまな不思議を感じ、考え楽しみながらご覧ください。